Friday, June 22, 2007

アメリカで雇用するということ

とても優秀な人がいる。ぜひうちの仕事を手伝って欲しいと思ったが、アメリカ人でなければ、当然のことながら就労ビザが必要だ。
抽選で永住権を取得して、そのまま起業してしまった私は、アメリカに合法滞在するための苦労を一切味わったことがなかった。周りの人が滞在許可について悩み、就労ビザでつまづいている様子を見ても他人事だった。

そんな私が、始めて「法の壁」にぶつかった。
その人のH1b Visaを申請した。
ところが、今年は申請者があまりにも多く、まずは抽選で書類選考に進める人をふるいにかけると言う。運良く抽選に残った。

ところがである。
書類選考に入ったら、書類に不備があるからと返されてしまった。
アメリカでビザを申請するのには、弁護士を通すのが一般的。
最初に依頼した弁護士は、日本人ではなかった。
始めに申請手数料として$700、その後ビザがとれたら同額を払う、いわいる成功報酬。
これは弁護士費用としては破格で、日本人の半分以下の料金。


でも、結果は書類の不備!
しかも不備書類については、自分でそろえろと言う!
必要な書類をそろえる手数料として報酬を受け取っているんだから、それは違うだろ!
怒り心頭である。
素晴らしい人財、そんな書類の不備なんて下らない理由で、この縁を逃したくない。

知人に相談したら、弁護士費用をケチるからそんなことになるんだぁー、、、、と。
代わりに日本人弁護士を紹介してくれた。
会って話をすると、経歴を最大限に活用する書類制作の方法を提案してくれ、書類も責任持って作成するという。弁護士費用は少しは高くなるが、安心感はPricelessだ。

報酬を得るための方法が全く違うんだと、思い知らされた。
$700の割安感を売りに100人を集め、最後まで面倒見ずにいても$7万ドルの売上になる。
一方、一人一人の書類を丁寧に作成し、例えば$3000で20人しか出来なかったら、売上は$6万ドル。

この国には、様々な選択肢がある。
目的を達成のために、最も有効な選択とお金の使い方を見極める知識が必要なのだと、痛感した出来事であった。

2 comments:

Anonymous said...

うーん、考えさせられます。
その激安弁護士、日本人から見ると
開き直りとしか思えず頭にきますが、
実はこれこそが、
資本主義経済に基づく正しい態度なのかもしれませんね。

僕ら日本人は、
安いものは安いなりの質、という割り切りが
まだまだ足りないのかもしれません。
その一方で、高いものをやたらと
信用しちゃったりもするんですが^_^;

みーにゃん said...

これも商売としては、正しい!と痛感しました。我々日本人の国際化は、実はこんなスタンダードの違いを受け入れることから始めないといけなのかもしれませんよね。